絶メシリストいしかわ ⼈気記事ランキング堂々1位の洋⾷屋さん!再び登場!!味吉亭

No.18

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再び訪れた、ほんわか夫婦のいる洋食屋さん

絶メシ取材から数年。
今では人気記事ランキング1位という輝かしい称号を獲得している味吉亭。
なんということでしょう!
(ライター冥利に尽きます!…ハイ。私の力ではございませんが・・・笑)
そんな輝かしいキラキラした栄光を持つ洋食屋さん。取材後の反響が気になって気になって。再度、足を運んでみました!!

(取材:絶メシ!いしかわ調査隊 ライター名:美緑トモハル)

到着時刻は14時。店内にはたくさんのお客さんが。
「入って何か飲んどって!」
相変わらずの優しさだ。私たちの人数を伝えると
「え?そんなにおるんか!?」

デジャブ感も最高である。(ちなみに前回と同じ人数(笑))

お店前に数台ある駐車場には、ひっきりなしにお客さんの車が出たり入ったり。
閉店時間間際でもこれとは、かなりの人気ぶりが伺える。
おおおお。期待⼤。

後継者候補、あらわる!?

北村さん
「どこでしゃべる?ここがいいか?なんかせんなんことあったら言って。」

変わらない気さくさに、ライターも心がほっこり。

ライター美緑
「あとで何か作ってもらえたら。(図々しいが、欲が止められない)」
北村さん
「何でもいいよ。」
ライター美緑
「カレーにしようか、前回のスパカツにしようか・・・あぁ迷いますねえ。」

食べることばかり気にするライターだな。(あ、自分の事だ)
だって美味しいの知ってるから・・・あ。よだれが。失礼。

ライター美緑
「前回の取材を受けた後、反響はありましたか?」
北村さん

反響は大きくて、お客さんいっぱい来てくれたわ!ほんでも年寄りやさかい、去年の今頃(厨房にかかりっきりで)熱中症になってしもうて、救急車で運ばれて大変やってん。」

えええ!?(その場の一同驚愕)

ライター美緑

「そんな事が(涙)すごく忙しかったんですね。」

お母さん

「でもその代わり、常連さんが入れなくなってしまってね。うちは11時開店なんですけど、県外から来てくれたお客さんが10時30分には並ぶから。

北村さん

「開店前に行かんなん、車停めれないって思って早く来るんやってね。」

ライター美緑

「なんか分かります。確実に入りたいですもんね」

お母さん

「でも、12時のお昼の時間帯はあんまり来ないげんよ(笑)」

ライター美緑
!!
北村さん
「そんで13時すぎたらまた沢山来るげんて(笑)」

耳寄り情報!!狙い目は、12時台ですよ!みなさん!笑

北村さん

「それからネットで見たとかでお客さんがやっぱり増えたね。
あと、絶メシって聞いた人が何人か、後継ぎたいって来られたわ。」

ライター美緑
え!?本当ですか!?スゴイ!!
北村さん

「ほんでも、話を聞いとったら、考えがちょっとね・・・。全然違う職種の人が、それを辞めてやりたいって。してくれたらいいんやけど、簡単に今日来て2〜3か月で出来る仕事じゃないから、せめて3~5年はかかるよって言ったら、「ふーん」って感じで。うちみたいに一から作ってる店はそう簡単にはいかんもんね。」

そう。味吉亭は、冷凍食品などは使わず、作り置きもしない。
出来うることはすべて北村さんの手作りなのである。

ライター美緑
「ではその後、後継者について心境の変化はありましたか?」
北村さん

「残したいけど、難しいよね。基本から教えるのはもう無理やし。」

ライター美緑

「味を継承するって簡単じゃないって事ですよね。」

北村さん

「おなじ作り方しても、人が変わるとおんなじ味にならんし。」

ライター美緑

「それは何でですかね?道具ですかね?」

・・・そこはでしょうがー!!出ました。
ライター美緑のとんちんかんな質問。自己嫌悪~(涙)

店主の細やかな心配りは集中力必須。
変わっていくものと変わらない味。

北村さん
「(笑)火加減や。」
お母さん
「それにすぐ反応できるような状態にしてないと無理やよね。」
ライター美緑

「神経を全身に張り巡らせてやっている感じですかね?」

北村さん
「うん!神経、ものすごく使うわ~」
厨房は北村さんが一人で仕切っている。グループでバラバラなメニューの注文が入る中、神経を集中させて、料理の提供時間を大体同じにするべく奮闘している。小さなお子さんがいる場合は、先にお子さんに料理を出す。そうすれば、大人がゆっくり食べられるからと。
これもまた神経を張り巡らせている証拠である。
お母さん

「昔はお子様ランチも出してたんやけどね。」

北村さん

「今じゃ、小さいお子さん連れは滅多に来ないしね。」

ライター美緑

「私も小さいころは洋食屋さんで食べるお子様ランチが楽しみでした。」

北村さん

「今は郊外の小さい洋食屋さんもあんまり残ってなくて大手のファミレスが多いよね。街中に人がいなくなってしまって、さみしいわ。」

ライター美緑

「お子様ランチっていうメニューも今はないんですよね・・・?」

北村さん
「もうなくしてしまったね。」

時代と共に、変わっていくしかなかったものもある。
今年はコロナの影響も大きく受けた味吉亭。それでも何もしないでいる事ができない北村さんは、抵抗感はあったけれどお客さんの要望を受けてテイクアウトを2ヶ月ほどやっていたと言う。

ライター美緑
「テイクアウトの利用は多かったですか?」
北村さん
多かった多かった!!
ライター美緑

「ではその時だけは、お家で味吉亭さんの味が楽しめたんですねぇ。」

北村さん

「大した味じゃないげんて。」

ライター美緑
「いやいやいや。初めてこられた方もリピーターになったりしてないですか?」
北村さん

「まぁ、あるね。また来てくれる。県外からも来られる人おるね。外国の人も来た!大学の講師の人。その人も店内撮ったり、ご飯撮ったりね。」

ライター美緑
「愛されてるなぁ。」
北村さん
「SNSとかいうのに上げたら、世界中に配信されるんやろ?」
ライター美緑
「増えますね、海外の方(笑)そろそろ英語のメニュー作りますか!」

子供の時に来たと言う人も、ネットの記事をどこかで目にしたのか、大人になって再び訪れてくれることもあったと言う。そして「子供の時に食べた味」と嬉しそうに話してくれるらしい。北村さんは、「今時の味が出せないだけ」と謙遜するが、そこには変わらない味を守り続けて来た強い信念すら感じられる。

変わらないからこそ、同じ味を求めてしまう。小さいころに食べた母親の味を求めるそれと同じ感覚なのだろう。美味しいという大前提があるからこそ出来る、心に届く味。

かくゆう私も、忘れられないあの美味しさを感じるべく、前回と同じ料理を、頼んでしまったのである。

やっぱり、美味しすぎるーー!!

これこれっ
他にもクリームコロッケにエビフライも。贅沢~♪

 

 

北村さん

「いい記事書いてや。あんたの腕がかかっとるんやぞ。」

ライター美緑

「こわいーーー!!!プレッシャー!(笑)」

これからも、できればずーーーっとこの味を愛するたくさんの方に、北村さんの料理を提供し続けて貰いたいと、心から思った時間でした。

ごちそうさまでした!(感謝)

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